赤ちゃんが寝ると、ようやく自分の時間が持てる…と、ママの休憩タイムになりますよね。
しかし、睡眠中に注意したいのがSIDS(乳幼児突然死症候群)。
眠っている間に呼吸が止まってしまうなんて、本当に恐ろしいですよね。
最近、原因はBChEという酵素の運動の低下によるものではないかという見解が話題になっています。
SIDSは生後2週間〜1年ほどの乳児に最も多く見られますが、実は4、5歳ごろまでは気を抜けません。
私も保育士になるまでは知らなかったことが多かったのですが、そのマニュアルを知ってからは、眠っている子どもに対して常に注意深く見守るようにしています。
以前勤めていた保育園では、70人近い子どもたちが一緒の部屋でお昼寝をしていたこともあり、お昼寝中はそのマニュアルをもとに、緊張感を持って対応していました。
今回は、SIDSの原因と、保育園でどのような対策を行っているかをご紹介します。
ぜひ、お家でも参考にしてみてくださいね!
目次
SIDSの原因ってなに?
SIDS(乳幼児突然死症候群)とは、赤ちゃんが眠っているときに、突然亡くなってしまうことで、原因はまだはっきりと分かってはいません。
しかし先日、赤ちゃんが眠っているときに、起きるためのBChEという酵素が脳内で働かなくなり、その結果目が覚めることなく亡くなってしまう、という発表がありました。
They found the cause of SIDS
— Debbie Mia (@TheDebbieMia) May 12, 2022
THEY FOUND THE CAUSE OF SIDS
Excuse me while I cry for all the parents, including lead researcher Dr Carmel Harrington, who lived with guilt. And cry happy tears for parents in the future who will have access to screening and prevention. 😭 pic.twitter.com/LCp4A63HXd
「うつぶせ寝や受動喫煙、厚着が良くない」と言われているのですが、今後、酵素との関係性もはっきりするかもしれませんね!
赤ちゃんを守ろう!SIDSの予防のためにできること
0歳児は5分に1回、1〜5歳児は10分に1回、子どもを1人ずつ確認し、チェックを入れます。
監査書類として提出し、記入漏れがあると厳しく指摘を受けるほど重要なものなのです。
今回は保育園で行っていることをご紹介します。
睡眠前に、環境をチェックしておく
まずは、環境のチェックを行っておきます。
1. 十分な観察ができるように、明るさの確保をする
顔色などの観察がしやすいように、電気は消しますが、暗くなりすぎないようにします。
カーテンは、眩しい際にはレースカーテンのみ閉めます。
暗くしすぎてしまうと、顔色が悪くなった時にすぐに気づけないので、適度な明るさを保つようにしています。
2. 布団はアイロン台くらいの固さがベスト!
大人が使う柔らかい敷布団だと、うつ伏せになった時に赤ちゃんの顔が埋もれてしまうと、呼吸ができなくなってしまいます。
寝返りが打てるようになったとしても、安全のために固めの敷布団が安心です。
また、柔らかい布団で大人と一緒に寝ると、反発力によっては2ヶ月くらいのかなり早い段階で寝返りしてしまうこともあり、とても危険です。
そのため、赤ちゃんの体が沈みにくい、アイロン台くらいの固さのある布団がオススメです。
3. 授乳後に寝る際は、ゲップを十分に出して
授乳後すぐに眠くなってしまうと、ついついそのまま布団に寝かせたくなりますが、きちんとゲップをさせてから寝かせます。
4. スタイは外してから寝かせる
寝返りを打った時に、スタイによって首が閉まらないためです。
眠ってしまった後に外そうとすると起きてしまうこともあるので、予め外すことをお勧めします。
5. 顔の周りやベビーベッドの柵に、タオルなどを置いたりかけたりしない
赤ちゃんが自分でタオルを引っ張って、顔にかかってしまったりすると、窒息する恐れがあり、とても危険です。
タオル類は赤ちゃんの手の届かない場所に置いておきましょう。
6. 飲み込む危険性のある遊具等を、手の届くところに置かない
自分で手に取って口に持っていってしまう可能性があるため、危険です。
ついついお気に入りのおもちゃを近くに置いてあげたくなりますが、自分で手に持ったまま眠って、口を塞いでしまう可能性があります。
布団やベビーベッドの中には、必要ないものや危険性のあるものは置かず、安心して眠れるような環境を作りましょう!
睡眠中にチェックしたいこと
うつ伏せになっていたら仰向けにしてあげる以外にも、チェックする項目があります。
1. 顔色と唇の色の確認
チアノーゼ(血液中の酸素が不足することにより、唇や指先などの皮膚や粘膜が青紫色に変化した状態)になっていないか、顔色や唇の色をしっかり確認します。
2. 鼻や口の空気の流れや音を確認
鼻詰まりなどが起きていないか、きちんと呼吸できているかを確認します。
3. 呼吸に伴う胸郭の動きを確認
無呼吸になっていないか、呼吸に伴って胸が動いているかどうかも見ます。
4. 体に触れて体温確認
急激な体温変化が起きていないか、体に触れて体温も確認します。
大量の汗をかいていないか、また汗などによる皮膚の状態なども見ています。
5. 衣服の襟や袖口で口を塞がないように
襟のある服や袖口も、実は窒息につながってしまう恐れがあります。
パジャマは襟のないものを選ぶ、袖口が長い時は折るなどして対策を取ります。
6. 毛布や布団などの掛け物は、顔にかからないように胸の高さまで
毛布が胸より上にかかると、口の中に入って窒息する恐れがあります。
また、シーツもシワがあると危険ですので、つねにシワがないか確認します。
睡眠中の事故から赤ちゃんを守るために!
保育園の午睡チェックがここまで厳しいのは、たくさんのお子さんをお預かりしているので、園全体で共通認識する必要があるためですが、ご家庭でも睡眠時のSIDSのリスクは変わりません。
大切な命が危険にさらされることのないよう、注意しておきたいですね。
今回のチェックリストを参考に、睡眠中もお子さんをしっかりケアしてあげてくださいね。